山芋のアミノ酸

 

山芋にはアミノ酸がいろいろ含まれている点も特徴となっています。もともと自然界には約500種類ともいわれるいろいろなアミノ酸が存在しています。人間の体内については、組織の構成成分として全体の約20%のアミノ酸(たんぱく質など)が存在しています。特に人体において構成されているたんぱく質は、20種類のアミノ酸となっており、これを必須アミノ酸と呼んでいるわけです。

 

では、生の山芋(ナガイモ)100gあたりに含まれるアミノ酸(五訂日本食品標準成分表に掲載)の量をみてみましょう。イソロイシン:54mg、チロシン:35mg、アラニン:110mg、ロイシン:81mg、スレオニン:59mg、アスパラギン酸:160mg、リジン:65mg、トリプトファン:23mg、グルタミン酸:350mg、メチオニン:23mg、バリン:76mg、グリシン:58mg、シスチン:21mg、ヒスチジン:38mg、プロリン:45mg、フェニルアラニン:67mg、アルギニン:190mg、セリン:160mgとなっています。

 

最も利用され易いのはアスパラギン酸で、これはエネルギー源となるアミノ酸のひとつです。栄養剤などの成分としてよく登場するので名称は知っていると思います。

 

同様にグルタミン酸も調味料製品の成分としてお馴染みの成分ですが、いわゆる日本食のだしの成分です。美味しさのためにも重要ですが、それだけではなく、エネルギー源としても利用され、運動後の疲労を回復させる効果があります。

 

肝臓のエネルギー源となるアミノ酸がアラニンで、これにはアルコールの代謝を促進する作用があります。

 

セリンは リン脂質やグリセリン酸をつくるための成分です。グリシンは非必須アミノ酸で、体内でも作られますが、神経ネットワークのやりとりに関わるアミノ酸です。また、多くのコラーゲンを構成しているアミノ酸でもあります。