山芋のネバネバ成分のムチン

ネバネバサラダ

 

山芋には特徴的な成分が含まれています。それは山芋を擂りおろすとネバネバのとろろ状になる成分のことで、これはムチンなどによるものなのです。

 

やまいも類は粘りを持っていますが、この粘り成分はタンパク質と結合した多糖類のガラクタン、マンナンなどで、ムチンと呼ばれる成分なのです。

 

ムチンには、新陳代謝、細胞の増殖機能の促進に効果があり、老化防止、肌の若さの維持にもつながります。とろろを常食すると、基礎体力が増すともいわれているのはこのためということです。また、血糖値上昇の抑制、コレステロール値を下げる効果もあります。

 

ムチンは山芋以外にも、モトヘイヤ、納豆、オクラ、つるむらさき、なめこなどに含まれています。ちなみに食材だけではなく、人間の体内にもある成分で、唾液、胃液などの分泌物や、胃腸の粘液、涙に含まれています。

 

胃の粘膜にもムチンが含まれているのですが、それは酸性の強い胃酸から自らを保護するためで、同様に鼻や口など呼吸器の粘膜にもムチンが含まれ、これでウイルス(風邪やインフルエンザなど)の攻撃から自分を守る抗ウイルス作用を発揮しています。

 

更に、便秘の改善などの作用もあるとされています。ムチンの摂り方のポイントは、ムチンのタンパク質分解酵素は熱に弱いことを考慮して、生のままで食べるのがお勧めで、つまり、とろろは最適だということになります。